新学習指導要領を見れば,「総合的な学習の時間」の目指すものが見えてくる。総合的な学習の時間は,まさに新学習指導要領の優等生である。新学習指導要領が目指している主なものは,次の5つである。
(1)「生きる力」の育成。身辺処理能力や問題解決能力,主体性能力,コミュニケーション能力
(2)学力観,指導観など「教育観の転換」をさらに図ること。
(3)画一的な横並び主義から脱皮し,各学校の置かれている状況や実態に見合った「特色ある教育課程」の編成。
(4)ボランティア活動など「体験活動」の重視。
(5)学校を家庭や地域との「連携」
「生きる力」などのキーワードを具現化したものが「総合的な学習の時間」ともいえる。
佐賀大学教授 新富康央