[本文より]私は,音楽科教育学を専門とし,この中でもカリキュラム研究中心に理論と実践とから進めています。こういった専門を研究する中で私が感じていることは,音楽科教育について教育現場で問題にされていることと,大学で講義されている内容とがかけ離れていることです。つまり,大学の理論研究と現場の実践が遊離していることです。
こういった現象は,音楽科教育の分野だけでなく,日本の教育全体に見られます。つまり,教育学や教育方法学,教育心理学や教科教育学の研究が理論研究で終わり,実践との結びつきが薄いということです。
鳴門教育大学 西園芳信