小学校音楽-教室の窓Vol.7
東京書籍 2007年4月発行
[本文より]
「浜千鳥」の作曲家,弘田龍太郎は,明治25(1892)年6月に高知県安芸市に生まれた。5歳のときに離高。のちに東京音楽学校(現東京藝大)器楽部ピアノ科に入学し,在学中に「昼」を作曲。研究科に進み,大正6(1917)年,新設された作曲部に再入学。修了後は同校助手,助教授となり,本格的な作曲活動を始める。「靴が鳴る」「浜千鳥」「叱られて」などの名曲を次々と発表した。昭和3(1928)年ドイツに留学。帰国後,母校の教授に任じられたが,作曲活動専念のため2か月で辞任。晩年は幼児教育に携わり,東京書籍版「新しい音楽」の初代監修者としても活躍したが,昭和27(1952)年,60歳で急逝した。作曲の速さでも知られ,作品数は2000曲以上にも上るといわれている。
東京書籍(株) 音楽編集部