[巻頭言]美術館と学校の鑑賞活動
杉浦幸子(森美術館パブリックプログラムキュレーター)
「教室の窓」小学校図画工作Vol.2(2004年9月発行)
東京書籍2004年9月発行
[本文より]私が現在勤務している森美術館は,六本木ヒルズという新しい街の中に,日本,アジア,そして世界の現代アートを紹介する美術館として,2003年10月にオープンしました。六本木にあるというアクセスの良さと新しくできた街という珍しさから,国内また海外からたくさんのお客様が訪れる一方,周辺地域で生活や仕事をしている方々,そして年齢的にも赤ちゃんからお年寄りまで,非常に幅広い来館者をお迎えしています。また,実際に美術館を訪れる方だけでなく,いろいろな理由でこれまで美術館にあまり来たことがない方,現代アートになじみがないという潜在的来館者も,私たちにとって重要です。私の所属する学芸部パブリックプログラムは,各種のプログラムを企画・実施し,こうした方々が自らアートに親しみ,それぞれの生活を豊かにするサポートをしています。
森美術館パブリックプログラムキュレーター 杉浦幸子