[本文より]最近では,どこに行っても授業の最後に学習カード(振り返りカード)を配付するようになった。「今日の授業の感想を書きましょう」,「がんばったところはどんなところですか?」という自由記述的なものや,指導要録に示されている「造形への関心・意欲・態度」,「発想や構想の能力」,「創造的な技能」,「鑑賞の能力」といったいわゆる観点別学習状況評価の4観点を子どもの言葉に置き換えて,「できた・ふつう・できなかった」の3段階のSD法で自己評価させるものなどが一般的だが,中には,書字によってまだうまく気持ちを伝えることができない低学年用に丸い円の中に鼻だけを書いておき,目と口を 書き込ませることによって,ニコニコ顔か困ったちゃん顔かで授業の感想を描かせる学習カードも目立つようになった。いずれも,かなりパターン化してきているようにも思われる。毎回,お決まりのように配付されるこのカードに対して子どもたちの対応もさまざまである。
山梨大学助教授 栗田真司