[本文より]
日本の合計特殊出生率は,1975年に2.00を下回って以来,低下を続けている。合計特殊出生率とは,15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので,一人の女性が,一生の間に産む子どもの数に相当するといわれている。1989年には,出産が極端に少なかった丙午(ひのえうま)の1966年を下回り,戦後最低の1.57人となり「1.57ショック」と呼ばれた。この頃から「少子化」が社会問題として認識されるようになり,2004年には1.29人まで落ち込んだ。
山梨大学助教授 栗田真司