[本文より]アメリカから来た私にとって,日本の学校でネイティブのアシスタントや講師を採用していることは,大変不思議に思えます。アメリカの学校では,中学一年から外国語の学習が始まりますが,そのときは普通,スペイン語かフランス語のどちらかを選択します。高校に入ると,学校によりますが,ドイツ語やラテン語などもあって,選択できる外国語が増えます。このように,日本と同じように中学校と高校では外国語を勉強しなければなりません。しかし,これらの授業を教えているのは,ほとんど英語を母語としている教師です。中にはネイティブの教師もいますが,ネイティブかどうかということは採用条件ではありませんし,ネイティブの教師が特に求められているわけでもありません。アメリカでは,一般的に,外国語を教えるのにネイティブの教師が必要だとは考えられていないのです。
立教女学院高等学校 北野マグダ