[巻頭言]小学校英語活動の現状と展望
松川禮子(岐阜大学教育学部教授)
「教室の窓」小学校生活科・総合的な学習Vol.2(2004年9月発行)
東京書籍2004年9月発行
[本文より]公立小学校への英語教育の導入は,平成4年から行われてきた文部科学省指定の研究開発学校など一部の学校での実験的試みからスタートした。平成14年度の新学習指導要領完全実施からは,「総合的な学習の時間」を中心に国際理解に関する学習の一環として,一般の小学校でも「英語活動」が実施可能になっている。先ごろ,文部科学省が発表した「小学校英語活動実施状況調査」の結果によれば,平成15年度に何らかの形で「英語活動」を行った公立小学校の割合は,88.3%だという。頻度としては年に11時間以下が依然として60%以上を占めるものの,小学校における「英語活動」は一定の広がりを示しているといえる。
岐阜大学教育学部教授 松川禮子