平成14年度から実施されている学習指導要領において,教科の目標として「実践的コミュニケーション能力の基礎を養う」ことがはっきりと掲げられたことで,「聞くこと」「話すこと」を中心としたコミュニケーション活動が本格的に取り入れられるようになり,その流れは公立高校の入試問題にも大きな影響を与えています。
中でも顕著なのは,4技能(聞く,話す,読む,書く)のすべてについてその運用能力を様々な工夫をしながら測ろうとする問題が増えてきたこと,英作文では自分の考えを述べさせる問題が増えてきたことです。これらの傾向に対応していく力は一朝一夕で身に付くものではなく,何と言っても日々の授業での積み重ねが大切になってきます。
ここでは,2004年の公立高校入試問題の分析を通して,最新の入試傾向の概要を紹介し,入試問題に 学校英語の最近の動向がどのように反映されているか,そして,それに対してどのような対策が必要とされるかについて,平素の授業の組み立て方を含め,できるだけ具体的にお伝えしたいと思います。本書が中学校の先生方の平素のご指導にお役に立てられれば幸いです。
東京書籍株式会社 英語編集部