[本文より]
外国語教育の分野では現代は「ポスト教授法の時代」であると言われている。その理由は20世紀の後半になって革新的な教授法が次-と現われ,それらが熱心な教師たちによって世界じゅうで試され,また実践された。ところが,いずれの教授法も提唱者が言うほどの効果を上げることができなかった。それでも熱意ある教師たちは「よりよい授業をするために」新しい教授法を求め続けた。こうしてようやくたどり着いた結論は,絶対的な言語教授法は存在しないということだった。それとも,人間の言語がそれほど単純なものでないことに教師たちが20 世紀の終わりになってようやく気づいたということだろうか。
ニュ-サポ-ト高校英語Vol.9 東京書籍2008年4月作成