新しい教育課程が1998年12月に発表された。この改訂の基本的な考え方を示した教育課程審議会の答申(平成10年7月29日)では,「各学校段階・各教科等を通じる主な課題」の一つとして,「情報化への対応」が取り上げられ基本的な考え方が示されている。そこでは「各教科等の学習においてコンピュータ等の積極的な活用を図ること」を求めており,このような活動によって「コンピュータや情報通信ネットワーク等を含め情報手段を活用できる基礎的な資質や能力を培う」ことをねらうとしている。
算数科でもこのような状況に積極的に対応することが求められる。そのためにはこれまでの算数教育を慎重に検討し,改善の方策を見いだす必要がある。特にコンピュータやネットワーク等の「情報手段」の活用は,これからの算数教育の改善を考えるとき不可欠な要因となる。
福岡教育大学 山下昭