[特集・アメリカにおける日本の算数教育]日本語と英語の違いから見た日本の算数教育
ジョージア州立ケネソー大学助教授 渡辺忠信
小学校算数・中学校数学-教室の窓Vol.9
東京書籍 2007年1月発行
[本文より]
一つの言語で書かれた文書を違う言葉に訳す過程では,いろいろと難しい問題があるということは,今回日本の算数の教科書と算数科指導要領解説書を英訳するにあたって,十分に理解していたつもりでした。しかし,実際にこの作業を行って,改めて言葉の違いに驚かされると同時に,もし言語が文化の反映であるならば,今回頭を痛めた言葉の違いは日本とアメリカの算数教育観の違いを反映しているのではないかと考えさせられました。ここでは,英訳するのに困った言葉をいくつかを紹介し,それを通して日本の算数教育について振り返ってみます。
ジョージア州立ケネソー大学助教授 渡辺忠信