[特集・基礎学力を育てる学習問題づくりの指導](中学年の事例)経験知を結びつける地域教材と学習問題づくり
紙田路子(島根県美郷町立邑智小学校教諭)
小学校社会-教室の窓Vol.6(2006年1月発行)
[本文より]
近年学校教育現場において子どもたちの「学力の低下」が問題となっている。社会科も例外ではなく,基礎・基本を見直す必要に迫られている。それでは,社会科における基礎・基本とは何か。社会的事象についての知識・理解,関心・意欲・態度,観察・資料活用の技能・表現や社会的な思考・判断にかかわる能力が学習指導要領ではあげられている。しかし社会科の基礎・基本の根本にあるのは,概念的知識の習得,つまり社会事象の結果と原因を明確にし,それを他の社会事象にも適応することのできる概念装置(知識のネットワーク)を作り上げることである。いかにして子どもたちは概念装置を構築することができるのであろうか。
島根県美郷町立邑智小学校教諭 紙田路子