[特集 「言葉の力」を育てる教育]日本サッカー協会での言語技術指導
つくば言語技術教育研究所所長 三森ゆりか
教育情報-教室の窓Vol.20
東京書籍 2007年1月発行
[本文より]
サッカーに馴染みのない方には,「サッカーが論理的」というイメージはあまりないかもしれません。しかし,サッカーの歴史の長いヨーロッパ人にとってサッカーは極めて論理的なスポーツであると認識されています。事実ドイツやスペインなどの試合の解説では「論理的」という言葉が頻繁に用いられます。サッカーでは,瞬間的な場面において,ゴールという目的のために最も効率のよい状況判断が必要とされます。このとき必要になるのが論理に支えられた思考力なのです。ヨーロッパ諸国のみならず南米のサッカー強豪国では,学校教育のなかで論理的思考力の育成をめざした言葉の教育が実施され,それがサッカーにも応用されています。財団法人日本サッカー協会は,
つくば言語技術教育研究所所長 三森ゆりか