[本文より]
「いけばな」に,どのようなイメージを持たれていらっしゃいますか?「床の間に飾る花」「堅苦しい」「正座して厳かにいけるもの」「花嫁修業」などを連想される方も,少なくないと思います。いけばなに携わっている私たちにとっては信じがたいことですが,それが現実のようです。草月流は1927年に私の祖父・勅使河原蒼風によって創流されました。これまでの形式主体のいけばなに疑問を感じ,いける人の個性を尊重する芸術としてのいけばなを提唱したのです。「いつでも,どこでも,だれにでも」--この言葉が,全てを表現しています。
草月流第四代家元 勅使河原茜