[本文より]
人間の歴史は「ものづくり」の歴史とよく言われるように,人類が道具を使いこなしものをつくることによって,人間社会や文化が進歩してきたことは歴史が物語っている。このことは,道具を使い,つくることによる技能の発達から,よりよい社会や生活の向上を図るために創意・工夫して新たなものを創り出していく技術の発達の歴史でもある。このことは,今日の科学・技術の発達の成果である「ものの豊かさ」「生産技術の高度なシステム化」「高度情報化社会の発達」からも頷ける。
日本工業大学教授 鹿嶋泰好