板書とノート
2006年8月作成
[本文より]高校教師になりたてのころ,生徒のノートブックをのぞいてみてびっくりしたことがある。実に多種多様,というより大半は乱雑そのものとしかみえなかった。使いやすいように自分で工夫した個性的な多種多様ならいいが,たいていはそれ以前のレベルであって,前後の脈絡もなく書き散らしているのではないかと思われるのが多かった。これでは学習の便をなすはずがない。もちろん,なかには授業中の説明や板書された事項を取捨選択して整然とまとめてあるノートもあったが,残念ながら少数派であった。
山形大学名誉教授 金山等