[本文より]私は信心深い人間ではない。どんなに立派な宗教だろうと,ばかげた主張については冷笑を隠さない。それでも,『生命』という壮大なタペストリーを前にするとき,そこに流れる神秘的な力の存在を心から信じている。たとえ目には見えなくとも,だ。
地球を襲う気象の変化,環境汚染,天然資源の乱獲,突然変異による未知の疾患,生物多様性の喪失,等々――現在,我々が直面する恐るべき問題の数々はすべて,そうした神聖なものへの畏敬の念を忘れ,他の生き物を顧みようとしない人間の傲慢さが招いた結果ではないだろうか。
作家 C.W.ニコル