「グリーン同盟」の結成を
-森のよみがえりのために-br/>
東京書籍2004年4月作成
[本文]ここ数年,日本の森林をめぐる事情がずいぶん変わりつつあることを御存知ですか。
これまでは,「林野庁に金がないので森の手入れができていない」といいわけしていたニッポン。その反面,「世界中にでかけていって森林破壊をしている」と陰口をたたかれていたのですが,かんじんの国民はぼおっとしていてそれを知らないというのが現実でした。
独立採算制をとっていたため三兆八千億円もあった林野庁の赤字は,数年前に一兆円を残して国民負担で清算されました。残りの一兆円をへらすために取られた施策は,現場の営林署の統廃合と,そこに働いてくれていた,山村で農業を営みながら,日本の森の守り手として水源地にすまう中高年の現地職員のリストラ。そうして林野庁は,5千人体制として残ったのでした。
アウトドアライター 天野礼子