小学校算数・中学校数学-教室の窓Vol.12(2008年1月発行)より。
数年前,新しい学習指導要領の実施に伴う指導要録の改正により,教育現場における学習の評価は転換期を向かえていた。評定による評価から,観点別学習状況が評価の中心とされた。また,集団のなかでの個々の位置づけを指標とした相対評価から,指導の目標に対する個々の達成度を指標とした絶対評価への転換があった。これらは,前学習指導要領(平成元年改訂)下における評価の特徴の一つであったが,現在のものは,その趣旨を一層進めた,実質的な評価の転換となっていた。
東京学芸大学准教授 蒔苗直道