[本文より]
2004年末,OECD(経済協力開発機構)による「生徒の学習到達度調査」(略称: )とIEA(国際教育到達度評価学会)による「国際数学・理科教育動向調査2003」(略称: )の2つの国際調査の結果が公表され,テレビ・新聞の報道で大々的に取り上げられた。3年サイクルのOECD調査と4年サイクルのIEA調査の実施時期が偶然2003年に重なったことで,わが国の算数・数学教育の現状と課題が,異なる2つの国際的尺度によって浮き彫りにされることになったのである。
東京学芸大学助教授 清水美憲