[本文より]鳥取県岩美郡岩美町は鳥取県の最東北端に位置し,東は兵庫県の旧浜坂町・旧温泉町(新温泉町)に,西は旧福部村(鳥取市)に,南は旧国府町(鳥取市)に接し,北は日本海に面しています。町の中央を蒲生川が中国山脈の秀峰扇ノ山の山ろくより約15kmにわたって北に向かい貫流し,その西を小田川支流,東方を陸上川が流れ,周辺に田畑が開けています。一帯に山岳が多く,北に面して地勢が傾斜しています。山陰海岸国立公園の一端をなす東西15kmの海岸線は,浦富海岸と呼ばれ,長年日本海の荒波で浸食され,断崖絶壁,洞門,洞窟,奇岩,岩礁のほか,各地に白砂青松の磯が点在する変化に富む海岸となっています。また町の南には,古くから開けた名湯岩井温泉があり,かじかの鳴く蒲生川に面した静かな山峡の「国民保養温泉地」には毎年たくさんの観光客が訪れています。なお,岩井温泉では,「湯かむり唄」という名前のとおり,手ぬぐいを頭にかぶり,歌を歌いながらひしゃくで湯をかぶるという風習があります。
鳥取県岩美町立岩美北小学校 小谷康仁