[本文より]平成14年12月,東北新幹線八戸駅が開業しました。さっそうと登場した「はやて」号の誕生によって,東京-八戸間が最短2時間56分で結ばれ,アクセスが格段に良くなりました。
東北新幹線が八戸まで延伸する前は,盛岡駅から特急「はつかり」で青森県へ向かいました。列車が岩手県北部に差しかかると,「一戸駅」,「二戸駅」に,青森県に入ると,「三戸駅」,「八戸駅」と順番に停車しました。しかも,呼称は「戸」と書いて「へ」と読むので,旅行者の中には,何か不思議な印象を持たれたかたも多かったことと思います。
岩手県北部から青森県東部は,戦国時代から江戸時代にかけて南部藩を興した南部氏の領地であったことから,「南部」と呼ばれました。この地域には,戸(へ)と呼ばれる不思議な地名が九箇所(現在八箇所)残されています。
青森県八戸市立八戸小学校校長 四戸清二