[巻頭言] 「わたしの社会科」:「信頼力」を育む原点~過程
黄順姫(筑波大学人文社会科学研究科助教授)
ニューサポート社会科通信No.4
東京書籍2005年1月発行
[本文より]
2004年秋,新潟に震度7の地震が発生し多くの被害者がでた。必死の復興作業のなか,ひとつの歌が人々に勇気を与えた。静かに情熱を込めて語りかける女性の歌は,「ひとりじゃない深い胸の奥でつながってる夢を失うよりも悲しいことは自分を信じてあげられないこと」に集約される。他者とのかかわり,信頼の大切さを語っている。それが震災の被害者はもちろん,彼らを助けている人々にも勇気を与えたのである。
筑波大学人文社会科学研究科助教授 黄順姫