[社会科が育てる力]いま社会科で身につけさせたい学力
東京書籍2005年1月発行
[本文より]
いまほど学校教育の役割が問われている時代はない。それは,これまでの学校教育で,またいまの学校教育において,子どもが生きるために必要な学力を本当に身につけているのかという厳しい問いかけである。これまで学校や教師は,できるだけ多くの知識や技能を授けようと最大限の努力を果たしてきた。ところが,きわめて急激に変化する社会においては,学校でせっかく身につけた知識が一生使えないばかりか,ごく短時間に時代遅れになってしまっている。いまや「一生もの」ではなくなってきたのである。
岐阜大学教授 北俊夫