「せんだいむかしばなし」(編集:せんだいむかしばなし編集委員会 発行:株式会社宝文堂)に掲載されている一話 再話 庄司幸栄
[本文より]むかし,広瀬川(ひろせがわ)は,七郷(しちごう)をななめに横切って,深沼(ふかぬま)で海に注(そそ)いでいたそうな。
こがね色の稲穂(いなほ)が重くたれさがるころ,きまって台風(たいふう)がやってきて,川の水がどっとあふれ,実(みの)った稲(いね)は,毎年濁流(だくりゅう)にのみこまれていた。七郷近くの五ツ谷(いつや)に,ひとりのお坊(ぼう)さまが住んでいて,村人(むらびと)の苦労にいつも胸をいためていた。
この民話は,読み聞かせや語りの種としてご活用ください。また,小学校国語2年の単元「むかし話のおもしろさを-かさこじぞう-」や,3年「読書のまど-世界の民話を読む」などで,関連資料としてご利用いただけます。
株式会社宝文堂 せんだいむかしばなし編集委員会