[本文より]緑花文化士(みどりはなぶんかし)という優雅な称号を持つ人が,いま全国で約80人おられる。文字通り,緑と花の文化に精通している人たちだ。毎年2,30人ずつ増えてゆくとはいえ,弁護士や税理士や保育士などさまざまな「士」のなかでもきわめて数少ない人数である。
難関なのだ。年に1回開かれている「緑・花文化の知識認定試験」で特級を3回取得した人だけに与えられる称号で,各回約1万人の受験者のうち特級に認定されるのは1パーセントに満たない。
この試験は全国の国営公園を管理運営している公園緑地管理財団が主催していて,今年で6回目になる。受験資格はない。小さなお子さんでもお年寄りでも,素人でも専門家でも,誰でも受けられる。
作家 高田宏