[INFORMATION河合塾]大学全入時代からみえるもの
ニュ-サポ-ト高校教育情報Vol.1(2007年秋号)
[本文より]
中教審の試算によると,今春の2007年度入試は,大学・短大の入学率(入学者数・志願者数)が100%となる,いわゆる「大学全入」到来の年といわれていた。しかしながら,大学・短大の志願者数は,大学進学率の上昇などもあり,試算されていた67万4千人を大きく上回る約77万3千人で,結果的に先の入学率は89.6%程度であったと推定される。数字上では「大学全入」は先送りされた格好である。ただし,実質的には「大学全入」時代の幕はすでに開いている。日本私立学校振興・共済事業団のまとめでは,2007年度入試で定員割れを起こした私立大学は約4割に達している。
河合塾教育情報部長 服部周憲