[本文より]
格技(剣道)の授業を通して,一般生徒に剣道部への入部をたびたび勧めてみるが,続いた例がない。およそ“道”と名のつくものに,一朝一夕に上達可能なものは皆無に等しいにもかかわらず,性急に結果(結論)のみを求めようとする。古来より「石の上にも三年」とたとえられるごとく,何らかの結果(結論)に到達するためには,最低限これくらいの覚悟(粘り)がなければならない。その結果として,各人の精進のありように応じた結果(結論)へと導かれるのである。私自身も格技(剣道)教諭となることを目的として,剣道を続けてきたつもりは毛頭ない。が,幸運にも文部省資格認定試験に合格,剣道教諭免許を取得することができた。
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Kimio Sone