[本文より]
言語はコミュニケーションの道具であり,お互いの「気持ち」や「意見」などを伝え合うためのものである。言語は常に,
(1) 使用場面(誰が・いつ・どこで)
(2) 表現内容(何を・どのように)
(3) 表現形式(文法などの言語形式)
という3つの要素で成り立っている。
まず,伝えたいこと「表現内容」があり,その「使用場面」に応じて,それにふさわしい「表現形式」が使用される。
「単語」や「文法」の学習目標も,「意味」や「用法」を丸暗記するだけでなく,コミュニケーションのツールとして,正しく使いこなせるようにすることにある。
これまで学校教育における英語学習は,「読む」「書く」という表現形式に重きが置かれてきた。が,実際のコミュニケーション場面においては,「表現内容」と「使用場面」がより重要となってくる。すなわち,
☆ 「これをどう言うか」に終わるのではなく,
☆ 「こんな場面で,このような内容を伝えたいときには,何と言うか」
という発想で,生徒に問いかけることが求められている。同時に,「相手が何を伝えようとしているのか」を,的確にキャッチするように心がけさせなければならない。
・A4判縦・6ページ
Kimio Sone