[巻頭言]読み,考え,書くという積み重ねを
ニュ-サポ-ト高校教育情報Vol.1(2007年秋号)
[本文より]
高等教育は今やその社会の命運を左右するものと見られるようになった。これは世界の常識となりつつある。「知識基盤社会の到来」というのがそのキャッチフレ-ズである。その一方,日本において大学生や高校生が格別勉強するようになったということは耳にしない。勿論,勉強とは何かという大問題があることを承知した上での話であるが,この世界の常識と日本の現実との狭間で何が将来起こるのか,「怖いもの見たさ」の心境である。
学習院大学教授 佐々木毅