[本文より]教育現場へのITインフラが進み,多くの学校でコンピュータルームの設置,PCの導入がされる中で,入れ物は作ったがどうやって利用するかはあまり議論されていないようです。さまざまな既製のソフトウエアを買い,とりあえず設備は整ったが,たいして利用しないままであったり,あるいは,ソフトメーカーの言いなりで導入したものの,バージョンアップは避けられず,毎年のようにお金がかかったりしてしまう。しかし,毎年予算を組んで自由にソフトを購入できるわけもなく,所詮,「ITは金食い虫だ」などというレッテルを貼られ,だんだん活用する先生も少なくなり(特に高校の各教科におけるIT利用は少ない),せっかく作った特別教室も使わないまま,などということはありませんか。確かに,専門家の作成したIT教材は見た目も,使い勝手も優れています。しかし,高い。本校でも,マルチメディア教室を作ったものの,その後のインフラ整備にはなかなか予算がつかず,私自身が,同じ憂き目にあって,7年間苦労をしました。そのような,逆境の中でいかにお金を使わず,できるだけ節約して,教材コンテンツを作ってきたかを順次紹介したいと思います。
埼玉県浦和実業学園高等学校 唐澤博