[本文より]2006年大学入試センター試験リスニングテストの導入に伴い,リスニング対策が急務になりましたが,9月末に実施された試行テストを見る限り(受験者からの聞き取り調査,予備校等の分析など),極端に難しかったり,従来の英検等で主題される傾向から外れることもなく,問題によっては高校入試並みの問題もあったようで,現場では特別な対策は必要なしと捉える方も多いと思います。しかし,より authentic な英語運用能力を測るテスト(TOEIC,TOEFL等)対応に,リスニング力の養成は重要な課題です。従来のように訳読,文法中心の授業や教授法ではとても対応できません。新課程の教科書では,英語Ⅰ,Ⅱともに,リスニング題材を多く載せてあり,旧課程の教科書よりはるかにリスニングの時間をとるよう作られています。しかし,中には,各課のexercise に,単語の聞き取りとか,True or False quiz 程度の問題で終わらせるものも見られます。教科書各課の本文をうまく使って,付属CD等の音声教材利用により,リスニングをさせても,体系的なスキルアップがなかなかできません。そういう状況の中で何かよいリスニング対策はできないか,私が実践している方法を紹介したいと思います。
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埼玉県浦和実業学園高等学校 唐澤博