[本文より] 今年度から新指導要領に沿った教科書を発刊する運びとなった。新たなサイクルを迎えるにあたって出版各社の検定教科書もこの変化とニーズに対応すべくさまざまな工夫をこらして編集に腐心されたことであろう。そこで本稿ではリーディングの指導について特に筆者が携わってきた教科書作りの視点から感じるところを若干書き連ねてみたい。
筆者が今回の指導要領改訂に向けて編集に関わったのは Prominence English Reading (東京書籍) という教科書である。まず,編集にあたってわれわれが特に時間とエネルギーを注ぎ,心を砕いた主な点は以下のようなことであった。
琉球大学教授 上地安貞