[本文より]生徒の英語学習のモチベーションを高めたり,異文化コミュニケーションの体験や英語の発信能力の育成を計る方法として,一昔前までは,海外のペンパルとの文通が一般的であった。現在では,コンピュータの発達により,ペンを持っていた手をキーボードに変え,画面上でメッセージを交換する時代となった。ペンパルならぬ,キーパルが主流となっている。
恐らく,Eメールを用いて海外とメール交換を行っている中学や高校の現場も多いことであろう。中には,十分な設備を整え,メール交換の目標,シラバス,そして指導方法を確立している学校もあろう。そのような環境では,生徒は英語を,記号や暗号としてではなく,コミュニケーションの手段としての日常語として,ごく自然にとらえるようになるだろう。外国語に対する心理的バリアを取り除くと同時に,英語習得の基本的な段階である「fluencyの獲得」が比較的無理なく行える点,コンピュータを利用した英語学習は優れている。
調布学園短期大学 久村研