[本文より]次の世紀に向けて教育の本質が問い直されている。教育の目的は知識を授けることにあるのではなく,知識を総合・統合することによってより高次の知識を生み出す能力を育成することである。自主的に,批判的に物事を思考できる人間を養成することがこれからの社会では重要な教育の目的なのである。
このように教育の目的を設定するとき,21世紀に求められる個人の資質として,コミュニケーション能力・情報処理能力・プレゼンテーション能力が必要とされている。
英語教育もこのように規定された大きな教育の枠の中で考える必要があろう。そのための試論を下記に概説したい。
青山学院大学教授 田辺正美