【本文より】 生徒実験は,授業の進度にあわせてクラス全員が行う一斉実験がほとんどである。この形態はクラス全員に同一の経験をさせるには適している。しかし,いくらかの生徒は実験手順に従って作業するだけで,実験の目的や原理を理解していないように思うこともある。
生徒が実験に対して目的意識を持たず,実験原理の理解もしていなければ,実験から得るものも少なく,指導目標を達成することはできない。また実験結果が理論と合致しないときは,「なぜか」と考えることが大切であるが,「失敗だった」で終わってしまうことが多い。そこで生徒が目的意識を持って物理的に考えながら,主体的に実験に取り組めるように,クラスを4~5人ずつの班に分け,各班で別々の実験を行うことにした。
岡山県立玉島高等学校 犬飼秀夫