【本文より】さる3月に公表された平成11年版学習指導要領の数学を見てみよう。全体の組織については「数学基礎」が新設された点が新しく「数学I,II,III,A,B,C」という枠組は維持された。現行版では数学I,II,III はコア部分であり,履修するときはすべて学習する。数学A,B,Cはオプション部分であってそれぞれ4単位分の内容があり,生徒は興味と関心,また将来の志望等を考えて2単位分を選択して学習する。これが標準である。
今回は,中学から移行された部分が多くそれらを数学Ⅰと数学Aなどで引き受けることになったので,数学Aも履修するときは項目選択することなくすべてが必修とされた。だから,コア+オプションの精神が修正されて引き継がれた形と言えよう。
学習院大学理学部 飯高茂