新しい古文指導-「読み比べ」学習の可能性(「精選国語総合」)
船﨑多恵子(前桜蔭学園中学・高等学校)
高校国語ニューサポートVol.1(創刊号)
東京書籍2004年4月発行
[本文より]
古文の指導といえば,各教材を個別に取り上げ,順に口語訳をしながら読解し,適宜文学史的知識を補う,といったやり方が一般的である。読解に必要であるところから発展して,文法事項の説明に時間をとられ,教室に倦怠感が蔓延することも多い。無論,生徒の関心を引くべく,教師は授業に様々な工夫を凝らしてきたであろうが,教科書の扱い方自体,一貫して読解中心であった。
前桜蔭学園中学・高等学校 船﨑多恵子