[実践レポ-ト]古典をどのように読み進めるか-速読と想像力に関して-
ニュ-サポ-ト高校国語Vol.8(2007年秋号)
[本文より]
古典の指導を行う場合,その目的はいくつかあるが,その目的の中の一つに「生徒が古典を現代語に訳すことができるようになる」というものも含まれるであろう。これは,目的というよりも,手段・方法といった方がよいのかもしれない。生徒が古典に対峙した時,その鑑賞も,独自の読み方も,作者の考えの理解も,現代語を媒介として行っているからである。当然,大学入試の古典の問題に解答する時も,現代語訳をする力は必要である。ここでは,古典の現代語訳について,最近の大学入試問題と合わせて検討してみたい。