[ドイツ]テレビ塔、撮影年月:1996年8月12日、撮影者:三木淳照(奈良県立二階堂高校教諭)、撮影場所:ベルリン市内。(1)『舞姫』の主人公、太田豊太郎は1884、5(明治17、18)年、21、2歳のときに、ドイツに留学の途についています。日本では、自由党が解党、自由民権運動が激化していく時期です。「余は模糊たる功名の念と、検束に慣れたる勉強力とを持ちて、たちまちこの欧羅巴の新大都の中央に立てり。なんらの光彩ぞ、我が目を射むとするは。なんらの色沢ぞ、我が心を迷はさむとするは。」ベルリンの西の端のテレビ塔からから西を眺めると、眼下にはマリエン教会、少し離れてベルリン大聖堂、ウンテル・デン・リンデン、ブランデルブルク門が一望できます。これから『舞姫』の舞台をたずねてみることにしましょう。(2)テレビ塔から北東を眺めています。アレクサンダー広場の向こうには、舞姫エリスが踊っていたヴィクトリア座がかつてはありました。1969に完成したテレビ塔は旧東独のシンボルで、高さ203メートルの展望台からはベルリン市街が一望できます。
奈良県立二階堂高校教諭 三木淳照