[精選現代文 発問例集]4 詩歌 葛の花 短歌抄
「精選現代文 (535)」準拠、発問例集
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「夜の床に寝ながら見ゆるガラス戸の外あきらかに月ふけわたる」「若松の芽だちの緑長き日を夕かたまけて熱いでにけり」(正岡子規)「やは肌のあつき血潮にふれも見でさびしからずや道を説く君」「金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に」(与謝野晶子)「陸奥をふたわけざまに聳えたまふ蔵王の山の雲の中に立つ」「母が目をしまし離れ来て目守りたりあな悲しもよ蚕のねむり」(斎藤茂吉)「吾木香すすきかるかや秋くさのさびしききはみ君におくらむ」「春白昼ここの港に寄りもせず岬を過ぎて行く船のあり」(若山牧水)「葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり」「邑山の松の木むらに、日はあたり ひそけきかもよ。旅びとの墓」(釈迢空)「野に捨てた黒い手袋も起きあがり指指に黄な花咲かせだす」「白きうさぎ雪の山より出でて来て殺されたれば眼を開き居り」(斎藤史)「朴の木の芽吹きのしたにかそかなる息するわれは春の山びと」「しづかなる死後をおもへば郭公の声しばらくは青嶺にひびく」(前登志夫)「すでに亡き父への葉書一枚もち冬田を越えて来し郵便夫」「人生はただ一問の質問にすぎぬと書けば二月のかもめ」(寺山修司)
東京書籍(株) 国語編集部