[本文より]次々に提起された教育改革にかかわる諸課題に向け,各中学校は全力を投入して日々奮闘し,極めて多忙である。落ち着かず何かに追いかけられ,ノルマを負わされている感じがしている,と先生方の訴えを聞く。学校五日制は時間割上の空き時間を少なくし,講師の希望時間優先による制約は,バランスを失い,6時間フルの日のある教師を生み出している。そのため,教務部会や生活指導部会,行事委員会等を時間割の外に設定せざるを得ず,定期的な連絡調整を図る機会を設けることが至難のことになっている。そうした中にあって,地域に開かれ,地域に根ざし,「着実な教育活動を行う信頼される学校」が求められている。
東京都教職員研修センター教授,前全日本中学校長会長 小野具彦