「教室の窓」小学校家庭・中学校技術・家庭Vol.2(2004年9月発行)より。私がロボットの製作に興味をもったのは,大学4年の卒業論文で「からくり人形」に挑戦した経験がきっかけである。「からくりずい」という江戸時代の文献を参考に,茶運び人形の材料を現代風にアレンジし,再現した。つくり方は試行錯誤であり,「動鯨の髭ぜんまいってなに?」「歯車やボディは木製?」という具合あった。そして,アルミ板やプラスチック板を使ってすべて素材からつくるなど工夫をこらし,最初は実現が困難かと思ったものが,現代風に完成した。今では,中学校のロボット製作の授業の最初には「先生は,大学のころにからくり人形…」という話から入ることができる。
愛知県名古屋市立高針台中学校教諭 土橋琢磨