[本文より]
「教育の情報化」という言葉をご存知だろうか。これは総理直属のバーチャル・エージェンシー「教育の情報化プロジェクト」の報告をふまえ,平成11年12月に策定されたミレニアム・プロジェクト「教育の情報化」のことである。このプロジェクトの目標は,教育の情報化を通して,「子どもたち」「授業」「学校」が変わるという状況を作り出すことであるとされている。その具体的な取り組みの一つとして注目されているのが,「2005年度を目標に,全ての小中高等学校等からインターネットにアクセスでき,全ての学級のあらゆる授業において教員及び児童・生徒がコンピュータを活用できる環境を整備する」というスローガンである。これを進化させたe-Japan戦略では,「2005年度までに,概ねすべての公立学校で高速インターネットに常時接続できるようにする」,「各学級の授業においてコンピュータを活用するため,必要な校内LANの整備やIT授業などに対応した『新世代型学習空間』の整備等を推進する」といった,より具体的な達成目標が掲げられている。これは公立学校に限らず,私立学校に対しても同程度の水準の整備を目指すように計画書では記載されている。
岐阜大学助教授 今井亜湖