授業の準備は,まず授業のポイントを把握し,それをどのように位置づけるかを考えることに始まる。New Horizonにおける「基本文」や「基本表現」が,語法や文構造の重要なポイントであることはいうまでもないが,そのほか,発音や語彙,文化的な背景でもポイントとして取り上げるべき事項があるはずである。全体的な指導の流れの中でどれをポイントとするかは,教師の判断に任せられる。そしてポイントがいくつかあるときには,その重要度にしたがって数をしぼらなければならない。その数が多ければそれだけ授業のテーマが散漫になり,学習効果が弱まることにつながるからである。
山形大学名誉教授 金山等