[本文より] 次のような記事を読みました。
「東北大学のある青葉山の烏は,胡桃を自動車の前に落として轢き(ひ)き割らせて食べることを覚えたが,仲間が真似をして,群に広がり,それがまた別の群に伝わり,先日岩手県の道路のガードレールの上に胡桃をくわえて車が来るのを待っている烏を見たから,相当広がったらしい。(以下,略)」
[西澤潤一『本能から科学へ』文藝春秋,2001,08]
これを読んで,一羽の烏のしたことを仲間が見て真似をする。そして群に広がりそれがまた別の群に広がるということに,いたく考えさせられました。そして,一つの発見には他にも移っていくという学習行為があるのだということを。
日本橋学館大学 下村勇三郎