夏休み後に,中学3年生の英語授業を参観する機会があった。英語で挨拶をした後,先生が生徒にテンポよく英語で質問し始めた。長期休業後であるが,担当の先生の日ごろの努力を証明するような見事な受け応えがしばらく展開された。休み中にしたことを,まず全体に,次に個々の生徒に問いかけた。その中に,“Where did you go during the summer vacation?”という問いがあった。ある男子生徒がやや誇らしげに, “I went to Hokkaido last month.”と答えた。それに応えて,先生が“Tatsuya went to Hokkaido. That's great.”と感想を述べ,次にクラス全体に“Where have you been?”とさらに質問した。教室には,一瞬,戸惑いが見られた。先生もその沈黙に気付き, “Have you ever been to Hokkaido?”とすぐに言い換えた。
愛知教育大学 杉浦正好