[教育の不易と流行]英語教育の移り変わり
下村勇三郎(日本橋学館大学講師)
教育情報誌-教室の窓No.17(2006年1月発行)
[本文より]
黎明期といわれる明治30年ごろまでのわが国の英語教育がどうであったかについては,多くの資料によって知ることができるが,少なくとも,当時の欧化主義の風潮のもとで,わが国の向かう方向は,英語を通じて西欧の文明文化を取り入れることが急務であったといえる。そのために当時行われた英語教育は,多くは発音を無視し,もっぱら訳読中心の教授法,「変則教授法」であった。
日本橋学館大学講師 下村勇三郎