「ヒト遺伝学アプリを活用した小学校授業 実践事例集」(東北大学 東北メディカル・メガバンク機構 小林朋子 2024年7月)より。本研究の目的は「遺伝リテラシーの向上」であるが、小学校低学年の場合、それは人間の多様性への気付きと言い換えてもよい。自分と友達に違うところがあってもよい、むしろ違うことがあたりまえなんだということに気付かせたい。この授業では、全く遺伝と関係のないところからスタートしている。「猫と犬ではどっちが好き?」「チョコとあめではどっちが好き?」「水色と黄緑では?」正解の無い問いである。それを繰り返すことで子供たちは、自分たちの興味や関心や好き嫌いはそれぞれ違うんだということに気付く。さらにそこから、今度は自分の体の特徴について探す活動に進む。このときにヒト遺伝学アプリを用いて、「耳の形」「指の組み方」「髪の毛の特徴」について調
べさせている。本アプリのおかげで体の特徴の把握がしやすくなっている。
仙台市立西山小学校教諭 清岡佳江
A4判たて、6ページ